PocketPC 版の NetFront は、インストールされたフォルダの下の cache フォルダにキャッシュを書き込みます。cache フォルダは NetFront を使っている間、頻繁に読み書きされることになります。
ところで、最近の PocketPC には、十数から数十 MB の内蔵ストレージが付いているので、NetFront の様な大きいアプリケーションはそちらへインストールしたいと思うでしょう。
ただ、内蔵ストレージはシステム ROM と地続きになっている場合が多いので、もし書き込み中に不意の電源断などが有ると、内蔵ストレージの中だけでなく、システム ROM の中のファイルまで壊れてしまう様な可能性は無いか少々不安になります。
また、フラッシュ ROM よりも RAM の方が読み書きの速度はいくらか有利かと思われます。
そこで、NetFront は内蔵ストレージにインストールして、キャッシュだけを RAM に書き込ませることにしました。
NetFront の設定画面では、キャッシュの場所は指定できない様に見えますが、実はレジストリで指定しているので、この内容を書き換えることでそれを変更できます。
TRE などのレジストリエディタで、HKEY_CURRENT_USER\Software\access.co.jp\NetFront32\BrowserPref を開いて、その中の L2CacheDir の値を、例えば \Program Files\NetFront32\cache と書き換えます。そして、今まで使っていた \iPAQ File Store\ACCESS\NetFront32\cache\ の中のキャッシュファイルを、新しいフォルダ \Program Files\NetFront32\cache\ を作って、その中へ移動します。NetFront を再び起動して、いくつかウェブページを見た後、新旧のフォルダの中を見れば、古いフォルダは使用されず、新しいフォルダにキャッシュが書き込まれているのが確認できました。
※なお、新しい NetFront v3.3 では、設定画面から指定できるようになっています。
NetFront 3.2 には、JV-Lite2 と呼ばれる、J2ME に準拠した Java 実行環境が付属しています。これによって、NetFront 3.2 は、Web ページ上の Java アプレットを実行することができます。
しかし、JV-Lite2 はストレージ上で 4MB 近い容量を消費します。また、一度実行メモリ上にロードされると、そこでもやはり 4MB 近い領域を占有してしまいます。これは、PC に比べてリソースが限られているハンドヘルドにとっては、大きな負担になる場合があります。
それだけでなく、Web 上の Java アプレットが J2ME 環境で動作するとは限らないし、起動に時間がかかってブラウジングのじゃまになる場合もあります。Java が必要ないなら、[ブラウザ設定]の[ヘルパ]タブで、"ACCESS cvmplugin" のチェックをはずしているでしょう。
これで、Java アプレットの無用のロードとそれによるプログラム実行用メモリの消費は防ぐことができますが、JV-Lite2 はストレージ上に存在したままです。どうせ使わないなら、それ自体を削除してしまいましょう。
NetFront 3.2 をインストールしたフォルダの下にある cdc フォルダの下に、JV-Lite2 関連のファイルはまとめて入れられています。また、NetFront32.exe と同じ場所にある cumplugin.dll が、JV-Lite2 を NetFront 3.2 から利用するためのプラグインだと思われます。これらのファイルとフォルダを、さっくり削除してしまいましょう。ついでに、デバイスのルートにインストールされた JVLite2Demo フォルダも削除してしまうとよいでしょう。
これで、4MB 近いストレージを節約できました。
NetFront 3.2 には、「標準ユーザCSS」を読み込む機能があります。これは、デフォルトの表示スタイルとしてユーザが書いた CSS を使用できる機能です。
「標準ユーザCSS」は、ブラウズモードがシンプルブラウズかテキストブラウズになっているとき、また、フルブラウズでもそのページのスタイルシートで上書きされない場合に使用されます。
例えば、初期状態では行間が詰まっていて、長い文章は読みにくいと感じる場合に、自分で行間をとるような CSS を書いて、[ブラウザ設定]の[その他]タブの[詳細設定]で指定し、NetFront を再起動すると、上の画像のように適用されます。
参考ファイル:netfront.css(164バイト)